【石の上の風景】大地の青い瞳・セノーテを観るクリソコラインマラカイト
青と緑の共鳴~クリソコラとマラカイトに映った静寂の世界
そのブルーは驚きだった。
いや、その背景の緑があるから、より魅力的だったんだ。
クリソコラとマラカイトの共生する石は初めてじゃない。むしろ、よくあるんだ。
だけど、これは、実際に手に取って、この目で見たかった。
そして手にした石は画面の向こうより、さらに美しく、静かで、暖かくもありました。
ともに銅の鉱床にありながら、塩(えん)の基盤の違いから青と緑に分かたれ、そして共生した石。
クリソコラインマラカイト “Chrysocolla and Malachite” 。
そしてこれは、まるで深い森に突然現れた青いセノーテ。
この青の際立ち、引き込まれ、落ち込んでゆくような感覚!
ちょっぴり 怖い・・・。
「岸辺」という”心の準備”がないままであるから、こんな風に感じるんだろうな。
池でも湖でもない、「セノーテ(Cenote)」とは
(AIによるイメージ画像です)
セノーテ(Cenote)とは、主にメキシコのユカタン半島に見られる自然の陥没穴や地下水のプール。
これらの洞窟や陥没穴は、石灰岩の地層が長い時間をかけて水によって浸食されてできたもので、多くが地下水系につながっているらしい。
そこに集まった水はどこまでも透明。
セノーテは、古代マヤ文明においても重要な役割を果たしており、神聖な場所として崇拝され、儀式や祭礼の場として使用されてたそうです。
現在では人気の観光地。
ナショジオなどのドキュメンタリーでダイビングやスイミングの映像は興味深い。それを「怖や怖や・・」と背中をぞくぞくさせながら見るのです。。
セノーテにはオープンタイプ(地表から露出しているもの)や、半分以上が洞窟内にあるカバータイプなど、さまざまな種類があるそうです。
マラカイトの模様
しかし、それにしても、この石が不思議に見えるのは
クリソコラのブルーにも増して周辺のマラカイトに見られる液体の名残のような、ぶくぶくした模様なんじゃないかと思う。
調べてきました。マラカイトの成長物語!
模様の成長過程
マラカイトは、銅を含む鉱床で水の流れや酸化反応により形成されます。
鉱脈中で銅が酸化し、炭酸塩鉱物として結晶化していく際に、成長の速度や水の供給量が変わると、層状の構造が生まれます。
この成長の過程で、異なる層が規則的または不規則に積み重なり、縞模様や渦巻きのようなパターンが形成されます。
模様の種類
・同心円状態:マラカイトに見られる典型的な模様のひとつで、年輪のようにみえます。
・流線形の模様:マラカイトが結晶化する際に。鉱床内の水の動きや化学反応によって現れるもの。地中で液体であった痕跡を思わせます。
このほかに、地層が巻き込まれるように形成されると、渦巻き模様を表すものもあるようです。
今回の石では中央部分に流線形が、淵の部分に同心円の一部、年輪のような模様がみられます。
ほかになにか、うちにあるマラカイトで分かりやすいものはないかと探しましたら、ありました!
ほら、年輪。
わかりにくい?あそこ、ほら!ひだりのやつ!
マラカイトとは、無機物でありながら、いかにも有機を感じさせる石。
それで、手にしたときに「暖かさ」があるのかもしれません。
前述のクリソコラとマラカイトの「塩(えん)の基盤の違い」ですが、
クリソコラは珪酸塩鉱物、結晶構造は不定形、または微結晶。
一方マラカイトは炭酸塩鉱物、結晶構造はモノクリニック系。
同じ銅の二価イオンを含んでいても、結びつく塩が青と緑を見せるのです。
おもしろいねぇ・・・・・・・
不思議だねぇ・・・・・・・・
寂しいペンダントトップだからもっと森・森してみた
こんなに美しいクリソコラマラカイトだけど、ペンダントとしてちょっぴり寂しい。
だから作り直しました。
銅線と真鍮の葉、メタルビーズを「絡めるように」巻き、さらに銅線で紐通しを作ります。
リードフリーはんだを丁寧に乗せます。
ふふっ・・たのしっ。