目に見えている色を捉える事のむずかしさ~北海道オパールの彩り
伝えたいのは野菊のような薄紫色の蛍光!~北海道オパール撮影の四苦八苦
オパールといえば、「遊色」。文字通り石の上に浮遊するように見える虹色。
エチオピアやオーストラリアなどのオパールのそれは、まさに石に投影された虹だ。
一方でコモンオパールという、「遊色」のないものもあります。
ミルキーなピンクやミントブルーのかわいらしいものから複雑なグリーンがまるで恐竜の肌のようなものもあります。
けれど、今話題の”この石”は「オパール」とはいえ、まったく違ったもののようにみえます。
近頃ニュースにもなった新しく登録された北海道特有の鉱物。
北海道オパールと呼ばれたそれは紫外線(ブラックライト)の下で極彩色に蛍光するのです。
層をなし、それぞれがユニークな色彩を顕わす。
謎に満ち、コレクターの関心を集めていた美しい石は
研究の日々を経てここに承認され、正式に「北海道石」と命名されたのです。おめでとう!
大阪大学の研究専用ポータルサイトの記事をリンクさせていただきます。
Resou(リゾウ)「新鉱物 ”北海道石”を北海道の2産地から発見」
さぁ、さぁ、さぁ!ごらん下さい、この美しい色!
・・と勇んだけれど、
ちっがう、こんなんちがう、見えている色はもっと鮮やかなんだ!
UVフィルターレンズとかホワイトバランスとか、挙げ句の果てはブルーライトカットめがね・・・とか
いままでもブラックライトで光るアイテムを撮ったこと、あります。
あ、もちろん、いまや携帯カメラ。
携帯のカメラって良くなりましたよねぇ。。。まったく。
だいたいが撮って収めた画像は紫色にそまるのですが、なんとなくフォトショップで色を調整して
見た目に近いようにはしていたのです。
これはユーパライト。灰色であったものがオレンジ色に蛍光します。
こちらはカイヤナイトとルビーの結晶複合体。
ルビーがブラックライトで赤紫色に蛍光します。
けれど、今回の北海道オパールはぜんぜん見たままの美しさに届かない!
カメラ設定をプロモードにしてホワイトバランスやらシャッター速度やら、あれこれいじってみた。
むずかしいなぁ・・。
そうだ、なんかフィルター?
よし、アマゾンに相談だ!
で、これを携帯レンズの前にかかげて、撮るのです。これで解決!
だめだ。効果なし。
そぉ~だ~ブルーカットめがねかざしてみよ~~~!って、やってみましたよ、携帯にめがねひっつけて。
無駄無駄無駄無駄ぁぁぁ。
でも自分の健気さと思いつきが、われながらちょっとおもしろいとは、思ったよ。「馬鹿だなぁ~、フフッ」って。
やっぱり、プロに聞いてみたい、と、
心斎橋のカメラのナニワに行ってきました。
石の現物とフィルターと失敗画像がすぐ見られるように準備しました。
ドキドキいたしました。だって、そんなこと聞いたら「なにこのBBA」とかすぐおもわれちゃうし、
ま、たしかにBBAだからそれはいいけど、学生でもないのに尋ねるってとっても勇気がいる。
「この石はブラックライトを当てると、こんなにきれいな紫なんです。
でもレンズを通すと、全体が紫でわからなくなるんです!
どうしたらよいですか!?」
そしたら、カウンターのみなさんがみんな真剣に見て下さった。
とくにベテランと見える女性がよく応えて下さった。
まとめると、携帯では無理。そして、このフィルターも用途がちがうみたい。
照明、レンズ、撮影器具その他の十分な設備が必要。
撮影技術もまた必要。
(くわしく教えていただいたけれど、現時点で実行が無理なので省略)
お忙しいところ、お邪魔しました。ありがとうございました。
購入元に画像転載の許可をお願いしました
購入の決めるのはやっぱり画像。
美しい紫に惹かれたのです。
画像転載をお願いすることにしました。
掲載元は「天然石工房 翡翠(かわせみ)」さん 楽天市場店
「天然石工房 翡翠」さんにはほかにも北海道オパールがたくさんおいてあります。
先日神戸の宝飾展示会でおめにかかった鉱物マニアの社長さんが
ずいぶん前に現地コレクターから買って大切に保管していたものだそうです。
いまは採掘が許可されていません。無断採掘も問題になっているようですね・・・。
さて、美しい画像ですが、実物にはさらにネオンブルーの閃光が揺らぎます。
ドラゴンズブレスというガラスがありますが、似ています。
もうひとつ動画を撮りました。
蛍光する、というけれど、蛍光しないものと比較することで、「蛍光」を確認していただけると思うのです。
今回の北海道オパールと、インドネシアのランドスケープジャスパーを並べます。
ジャスパーはUVライトを吸収して黒く映ります。
ジャスパーの星空部分が蛍光しましたね!びっくりだった~。
たぶん売った人(海外の人)も知らなかったんじゃないかな!
目に見える美しさを伝えるのは本当に難しい。
言葉を尽くしてみますが、想像で描いて愉しむのは小説や物語の世界。
実際にお届けするなら正しい画像が必要です。
そんな事情もおかまいなしの鉱物たちは、だからこそ、不思議で面白いのであります。
北海道オパールのペンダント2種