リアル採掘師Lv.15*辰砂ゲット

賢者の石、「辰砂」の姿は赤き竜の肌に似て

 
「しんしゃ」と読みます。・・・って、調べるまで「たつさ」と読んでたわぃ。
英語表記はCinnabar(シナバー)。

 
本日も「中二」という病を発症しかかっておりますが、
割とまともな、素材探索編。

 
辰砂 シナバー 原石

 
拡大してみましょう。

 
辰砂 原石

 
やや紫を帯びた赤に、星のように散らばる銀色。
表面はごつごつして、まさに、竜鱗の欠片!
古代の伝承に竜の血の記述もあるようです。

 

シナバーの名前はずいぶんと前から知っておりましたが、
中国っぽい彫り物が多く、「樹脂?」と思えて手を出していませんでした。

 
辰砂 シナバー 蓮のGURU 彫り物

 
が!しかし!
いやはや、ゲーマーの自分が笑える。
FFXIVで採掘師のレベル上げを進めていると、
レベル15で辰砂を採取せよ、とのクエストが!
それが、シナバーの和名であると知った時、
実物が見たい・・・・とふつふつと興味がわいてきたのでありました。
タイムリーに素材屋「cat-a-lyst」さんがコレクションとしての原石をだしているじゃぁありませんか!
リアルマーケット。
それが、上の画像のアイテムです。
その 自然の赤は 見ていて飽きません。

 
水銀を抽出するための石

 
原石はスペイン・アルマデン鉱山のもの。
アルマデンは世界最大の辰砂鉱脈があるそうで、
Wikiにもくわしく乗っていますが、それを読むと残酷ともいえる毒の歴史があり、
しかし、まるで映画を見るようでもあります。

 
辰砂が含む水銀は金の抽出に使われるため、
辰砂の価値を上げることになったのは間違いがありませんが、
辰砂の赤は古代の朱の顔料の原料。
その価値もまた高かったものと思われます。
古墳などの遺物の中の朱は崇高な意味を持って、今に見ることができます。
「丹」の色というそうです。
そういえば、地元は丹後、丹波などと呼ばれ生野・多田など銀鉱山の跡もありますが、
関係あるのかな・・・・また、調べてみる!

 
辰砂に含まれる水銀は毒性が低いとされて、
鎮静・催眠の漢方薬に使用されているようですが、
微妙な匙加減が必要で、薬師たちの研鑽や知識があったと想像します。
辰砂が賢者の石と呼ばれる理由が、そこにあるのかもしれません。

 
アメリカのニューアルマデン/カリフォルニア・サンタクララ州

 
サンフランシスコの南、ニューアルマデン・クイックシルバー鉱山もまた
シナバーを多く産出し、ゴールドラッシュをけん引しました。
スペイン系の開拓者たちはカピタンシラス山地の赤い大地を見て、
故郷のアルマデンをおもったのでしょうか。
クイックシルバーというのは水銀のこと。
1820年から閉山される1927年まで38000トンの水銀が抽出されたそうです。
ちょっと・・・想像がつかない。

 
しかし、石が見てきた人の歴史はそれ以前、先住民オローニ族、
またそれ以前と、長きにわたっています。
同様に赤い石を巡り、世界各地で人の歴史は綴られているのです。

 
辰砂を調べ始めると、化学から人文学まで幅広く
またそれらが難しい分野じゃなくて
「ああ、あれはこれだったのか」と発見できるところが多く
ついつい午前中まるっと使っちゃいました。

 
赤い石の物語、深くて面白いです。


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