蒼い閃光の神秘~ドラゴンズブレス
寒くなりましたね、といったその晩から
熱帯夜復活!
冷え冷えシートをひき直すも
冷却材はすぐに液化し、熱を返してくる。
かつて、三島由紀夫が葵上で描写した悩ましき六条御息所。
「枕の冷たい所を求めて」寝返りを打ち続ける。
同様に、冷え冷えシートのより冷たい所を求めて、わたしはゴロリンゴロリンする。
なんて、雅。
只今台風接近中。雲が速い。熱風を運んでくる。
そんな真夏の夜の夢のごとき神秘のドラゴンズブレス。
さぁ、本題、いってみよう!
熱狂的なコレクターもいるアンティークガラス「ドラゴンズブレス」
別名「メキシカンオパール」と呼ぶように、
かつて19世紀後半、ボヘミアンガラスの職人たちが美しいオパールを再現しようと工夫を重ねた賜物。
深紅の底から浮かび上がる青い閃光。
それは極光のようでもあり、竜の息のようでもあり、
その神秘的な美しさが人々を魅了したのであります。
名前も魅力的ですよね。「竜の息」。ファンタジー好きにはたまりません!!
ドラゴンズブレスの基本は「赤」。
赤以外は邪道!・・・とまで決めつけたくはありませんが、
コレクターの中には深い赤色以外を認めないグループもあるようです。
ガラスの輝きを決めるのはそこに交えられる金属。
現代ならば避けられるようなヒ素や硫黄など、微量の毒が計算外の色と輝きを出したのです。
(あるいは 計算したのか!?)
そこに浮かび上がった美しさに、人々は驚愕し、歓喜したのではないかと想像します。
職人たちをじわじわと蝕んだ毒もあったかもしれません。
けれど、ランプの下の炎の工房のようすを想像し、
物語と結末を自分語りに紡いでいくのは楽しいし、勝手に感動しているのです。
当時のものの中にも赤色以外にローズっぽいもの、褐色からオレンジのものなどもみつかっています。
その後のもの中には青や緑のものがあって、同様に青い閃光を楽しむことができます。
前世代を倣って重ねる工夫はつながっていっていいものです。
完成品のドラゴンズブレスが体に悪影響を及ぼすことはありません。
同様に「ヒ素が含まれている」と言われる美しいサフィレットやサフィリーン、
ウランを含む「ウランガラス」も心配はありません。
ガラスに閉じ込められたわずかな毒。
魅了する魔性を感じませんか?
DOLPOのショップには新しいドラゴンズブレスのリングがアップされています。