刀剣の物語をたどる京都散歩②~藤森神社
現代の刀工によりよみがえる太刀・鶴丸
京都を下って伏見・深草の庶民的な町中の一角に「藤森神社」はあります。
京阪電車墨染、または藤森駅から歩いて行ける範囲です。
1800年の歴史のあるこの社に太刀・鶴丸が新たに打たれて奉納される記念に公開中で
我が家の刀剣女子に連れられて、その姿を拝してまいりました。
古くにこちらのお社と一時的にご縁があったそうです。
武器ではなく、退魔・破邪の象徴として、各地の神社仏閣に納められたのですね。
そうでなくとも、刀というのはあの形、放つ光とも妖しいばかりの眺め、引き込まれるものがあります。
ここにきて起こっているブームが失われた刀の復刻を促したとしたら、
とても結構なことではないかと思うのです。
復刻にはやはりそれなりの費用がかかったようで、カンパを募っていましたが、拝観を終えた人々が
つぎつぎとなにがしかのお金を入れていかれました。あたくしも、少し・・・・。
カワイイ目貫に目はくぎ付け
宝物殿は鎧兜などのほかに民具の展示も多く、とても楽しく見回ることができます。
「へぇ」だの「ほぉ」だの驚きは尽きません。
中に「目貫」というのがあって、親指ほどのおおきさですが、
エンドウ豆型やフグ型など、ほんとにアクセサリーパーツにしたいようなものも。
裁縫道具か食事の時に並べる道具か、と適当なことを思っていましたら、
刀装の一部だそうで、ここでまた「へぇ」と納得するのでした。
ちょっぴり笑えたのが「小さな大砲」。
うちのワンコ(ゴールデンリトリバー)がしゃがんだくらいの大きさで、
「大砲!!!」というよりは「たいほう?」。
そしてメインの鶴丸はやはり美しく、気品のあるたたずまい。
過去には血塗られた歴史があったとしても
未来には刀工たちの技術の賜物として、精神文化をつたえるものとして
残されてほしいですね。