犬と暮らす~遠くない別れの日まで

突然の危篤状態から穏やかな回復まで

 

ペット

 
一週間前のこの時間(午前4時)。
彼は死の淵にいました。
フレキといいます。10歳になりました。ニンゲンで言うと56歳くらいだそうですね。
まだ若造やん(^^・・・。

 
夕方の散歩も快調、ご飯もモリモリでした。
ほんの2時間後。
突然動けなくなったのです。
一歩前にでることもままならず、そのまま伏せってしまいます。
浅い呼吸、冷たくなっていく躰。
箕面の夜間救急動物病院に駆け込んだのでした。

 
 
赤ちゃんと犬

 
 
心タンポナーゼによる心臓機能の低下

 
心臓と、それを被う膜との間に液体(血液)が貯留し、
圧迫された心臓は体に血液を送り出すことができなくなってしまっている・・・とのこと。
出血の原因は右心耳にできた腫瘍。
腫瘍は肝臓にもみられるそうです。

 
カテーテルを差し込み「血抜き」を4度。
見せられた出血量は大きなマグカップに一杯くらいでした。

 
餌を食べることはもとより、
水を飲むことも忘れてしまったかのようによこたわっている。
せめて水を。
スプーンで掬って口のへりから流し込んでやります。
やがて、顔だけ起こして自力で水を口にするようになりました。
 
 
犬の病気

 
 
「おしっこに行きたい」

 
一日半。
ふと立ち上がってこちらを向いているのに気づきます。
そのときのキモチは喜びとか、感動とか、そんなものとはちがいます。
焦りともちがうけれどせっつかされているような、そんな衝動で
「うん、ちょっとでようか」と声かけし、外へでます。
ゆっくりゆっくり
時間をかけて排尿させます。
おしっこがでるって、とてもとても、大事。
一歩一歩がつらそうでしたが、
「おうちかえろう」というと、気持ちからどんどん前に進むようにみえます。

君、おうち好きでいてくれたんだ・・・。

 
劇的な回復

 
それからです。
餌は手からいつものお皿で食べ、
「おかえりなさい」の尻尾振りにも元気が出だし、
「もっと撫でろ」のおねだりも復活!

 
カテーテルをさすためにおなかの毛は剃ってありますが、
それも「ああ涼しいわ」というようにポジティブ変換。

 
心臓へ負担をかけないように、散歩の距離は十分の一ほどに。
けれど、変えればご飯、と決まっているので
さぁ帰ろ、すぐ帰ろ、はよ帰ろ、と言わんばかりに小走り。
待て待て、おまえ、病気やねんぞ、とたしなめるのが、
これほど幸福であるとは。。。。

 
現在、目の輝きも出て、いつものお茶目さを取り戻し
ゆったり養生生活を送っています。

 
犬とハムスター

 
 
残りの時間の少なさを知りつつ幸せに過ごすということ

 
いま刺さったままのカテーテルは「命綱」であると医師からも説明がありました。
ただ、ささったままでは細菌感染の心配もあるので、いま、抗生剤を処方していただいています。
いまのまま穏やかな様子がつづいていれば、一週間後にカテーテルは抜かれます。

 
しかし、それが快癒ということではないのです。
むしろ残りの時間の少なさをしりつつ、「いつかそのとき」へ向かって過ごさなければならないのです。
何も知らずにいるよりはいい・・。いいんだ。

早朝のウォーキングはひとりになりました。
ちょっぴりさびしいです。

 
朝の虹

 
 
君があの虹の向こうへいくまで
ずっと一緒だ。

 
※お世話になった動物病院

 
北摂夜間救急どうぶつ病院

 
清和台動物病院(フェイスブックページ)

 
報告

 
6月25日。
眠るように、亡くなりました。(26日記)


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