中古・美人ママとものまね上手のチーフの店?~@道頓堀

収縮してしまったような入り口は、その時まだシャッターという結界に守られていた・・・

 
それは、まさしく、目抜き通りの賑やかしい場所だったのである。
にもかかわらず、その「切れ目」ともいえそうなほど狭い(約90cm幅)スペースは
古ぼけて、二度と開くことはないのではないかと思えるようなシャッターに閉ざされ、
じっと、時間の経つのを待っていた・・・・。

 
ここは大阪道頓堀。堺筋より20米。
通りは聞き慣れぬ外国語(ほぼ中国語)が飛び交う、大阪観光のメッカ。
FFコラボ「エオルゼアカフェ」が満員だったため入ることができず、
目的を失い、足任せに人混みの中をさまよっていた時だった。

 
「ふごっ」と変な声を上げるおじょうちゃん。
視線の先にはその場にそぐわない「入口」があった。

 
大阪道頓堀スナックダイヤ

 
スナック「ダイヤ」。
ビニールテントが傾いているのは、我が足元がおぼつかないせいばかりではあるまい。
近づいて手描きのプレートを確かめてみたくなる。

 
道頓堀スナックダイヤのプレート

 
なんだ!この「読ませる看板」!

中古♪美人ママ  沖縄

リクエストショウタイムあ・・
〇うた・おどり
〇元バスガイド
〇超能力者(宇宙からのメッセージ)(!!!←筆者追加)
〇他フラメンコ・社交ダンス

 
なんて多才な中古美人ママなのだ!
さらに追い打ちをかけてチーフさんの紹介。

 
道頓堀スナックダイヤ

 
大阪(あ、チーフは大阪の人なんや←筆者理解)

 
チーフものまコーナィ(ね・省略)
小林旭etc・・・
鈴木宗男etc・・・
どうぶつものまねetc・・・
チ和プツンetc (??あ、チャップリン?)

 
極めつけは

 
世界の外国語ラペラペ・・・!?

 
そうか、ラペラペなんだ。うん、すげ。

 
*******

 
道頓堀からぬけて堺筋を渡るとまたふるいお店が雑雑と並んでいます。
大阪観光にはかかせない道頓堀ですが、
メインストリートを一本はずれると、
そこには不思議がいっぱいあるのです。

しかしメインにあありながら不思議を醸し出す「スナックダイヤ」。
ここに灯りがともり、吸い込まれていく人々がいる(たぶん)。
このほそい階段の上には 
なんだか異次元が広がっているようで。
私たちはただため息をひとつついて、無言でその場を立ち去ったのでした。

 


Top