古事記の國のミステリーツアー①~東出雲町揖屋・黄泉比良坂
あの世とこの世が触れる処・黄泉比良坂伝説の地
山陰へ行ってきました。
還る、と言いたい。
高校卒業まで松江市南部で過ごしていました。
矢じり掘り、土器見つけは遊びでした。
小学校の遠足に「中海でゴズ釣り」というのがありまして、
竹の竿を携えていったものです。
途中、揖屋あたりで「あの世への入り口がある」と聞いた場所があり、
その傍をバスが走る時はドキドキしたものです。
でも、行くことはなかった。
黄泉比良坂伝説のその場所へ、今、娘と訪ねるのです。
とろとろ走る国道9号線は便利なバイパスになり
知らない道がいっぱい!
グーグルストリートビューでエアドライブして予習しておきます。
9号線(山陰自動車道)東出雲ICで下り、海側へ県道191を目指します。
ビルディングがないのは、昔と変わらず。
小さな町の細道を東へ。
由緒ある揖屋神社をやりすごし、バイパスをくぐってしばらく。
「黄泉比良坂」の標識のかどをさらに細い道へ右折します。
ミステリーツアーの始まりです。
風が吹いているのに空気がとまっている
気のせいなのです。きっと。
けど、なんとなく、重い。
まるで渦の底のようなところなのです。
動画にまとめてみました。
ビデオを撮ったのは石柱の手前まで。
撮影禁止ではありませんが、気後れがして止めてしまったのです。
短い動画ですが、一緒に散歩いたしましょう。
伊賦夜坂(イウヤサカ)のミステリアスハプニング
伊賦夜坂は急坂です。
10分もあれば上りきることができますが、
やたら太った運動不足の体にはきつかったわぁ。
静かな森です。
遠くで鳥が樹をつつく音がきこえるばかりです。
坂の先には行き止まりの看板。
この細道が「夜見路越え」と呼ばれる古道であることが記されています。
さわやか、というにはほど遠いその場を立ち去り、下って再び駐車場へ。
案内板の脇の「ご自由にお取りください」とある解説書のコピーを面白く読んでおりました。
そのとき娘からライン。(電波あった!)
「ごめん、遭難した」
はい?なにそれ遭難?
道は一本、途中峠を下る道はあったものの、迷うはずもない。
位置情報を伝えてきますが白地に赤いマークがついているばかり。
「道だと思って降りたら、道がなくなってん。振り向いても来た道が消えてた」
結局、とんでもない方向からこの広場へでてきたのですが、
本人、心底怖かったそうです。
脇道への好奇心は私も強いほうですが、
無茶はだめ。
森はちょっと娘を懲らしめて、
ポンっと解放してくれたんだろうね。
あちらの世界へ先だった人々へ届けたい想い
千引きの岩の横に小さなポストがしつらえてあります。
先だった親しい人へ送る手紙。
一応、隠れた観光スポットではありますので、地域の皆さんのサービスなのでしょう。
でも、わたしたちのように興味以外で訪れる人へ、
このポストはきっとあたたかなものでありましょう。
手紙は 一年に一度、お焚き上げされるそうです。
※黄泉からの出口として周辺各所に謂れを持つ神社があります。
揖屋町の揖屋神社、八雲日吉の劔神社などです。
劔神社は入り口が見つからず、とうとういけずじまいでした・・・
グーグルの航空写真では見えるのに・・・。
「来なくてよい」ということだったのでしょうか>
※「ミステリアス山陰・極めつけスポット」と言うサイトがありました。。